2018年8月9日に総合人材・人材サービスを展開するアデコ株式会社から「就業中の派遣エンジニアを対象とした、仕事の生きがいや転職同期に関する意識調査」の報告が発表されたんだけど
自分もエンジニアと関わる仕事をしていたこともあり、その報告の結果が気になったので、
「働きがい」とは何なのか?を考えてみることにした。
この内容を機に働きがいについて考えて、失敗しない転職の参考になればと思う。
職場選びは外的要因と内的要因のバランス
まずはこの3つのデータを見て欲しい
こちらは、就業中の派遣エンジニアを対象に、派遣先企業を決めるときに業務内容以外で重視したことを質問したものになっている
勤務場所を重視する人が、96%にも及んでいることが分かる。
また時給を重視する人は、93.4%とこちらも重要視されていることが分かる。
こちらは転職したいと感じるときの要因に関する要因を質問をしたものになっている
「年収を上げたい」と給与に関する動機が62.9%となり最も重要視されていることが分かる。
また「新たなスキルを習得したい」「キャリアアップをしたい」はそれぞれ44.5%と41.9%となっており、半数を下回っている。
最後にこちらが「働きがい」に最も影響を及ぼす項目を質問したもの
一番多いのが仕事をやり遂げたときの達成感で65.8%になっていて、社会に影響を及ぼすことが16.2%と最も低い。
以上のデータから分かることは、転職する際には内的要因と外的要因の2つの要因を軸に転職を決定していることが分かる。
この内的要因と外的要因の何を重要視するかで4つのタイプの転職型が浮き彫りになった。
向上型
向上型は内的要因の「スキルアップ」を最も重要視するグループ。
短期的な給与面での最適化を図らずに、知的好奇心を満たすためや、長期的なキャリアアップ視野に入れた転職をするタイプ。
これは作業自体がスキルアップに繋がるため「働きがい」を見出しやすい。
多少の困難もスキルアップのために必要な乗り越えるべき壁と捉え、ポジティブになりやすい傾向があると思われる。
仕事が単調になり、知的好奇心を満たすものがなくなれば職場を変えてまた、新しいやりがいを見つけていく。
献呈型
これも内的要因を重視するタイプで、向上型がスキルアップをするのに対し献呈型は自分の持っているスキルを活かして、チームや社会に貢献することを重視するタイプ。
経験が豊富な人に多い印象で、過去に向上型だったのが自己成長に満足し献呈型になるケースも有る。
こちらも、仕事と自信のアイデンティが一致しているので、仕事に「やりがい」を感じやすい。
ただ、スキルの変化が激しい今では、いつまでスキル的優位な立場に入れるかはわからないので、常に自分の価値と何に貢献したいのかを意識していく必要がある。
昇給型
こちらは、外的要因のなかでも「給与」を最も重視するタイプ。
短期的な最適化をするため、長期的に見れば損をする可能性は大きい。
「やりがい」は仕事にはなく仕事を通して稼いだ額をみることがやりがいに繋がるので、注意が必要。
「やりがい」は外的要因ではなく内的要因を結びつけることが一番見出しやすい。
回避型
こちらは、内的要因が原因でネガティブな感情になった時に、その原因を外部のせいにする傾向がある人。
一方で、明らかに外部要因が悪い場合を除き、このタイプはなにかあるとすぐに、その問題を避けるように転職する傾向がある。
このタイプの人は、まずは内的要因にある働きがいを見つけ、自分の考えの軸をハッキリ持つことをおすすめする。
- 仕事を選ぶ軸には「内的要因」と「外的要因」の2つがある
- 転職には「向上型」「献呈型」「昇給型」「回避型」の4つのタイプがある
- やりがいは「内的要因」と結びつけたほうが見出しやすい
転職にみる仕事の価値とは?
やはり稼ぐことは重要
転職したいと感じる要因の62.9%で一番多かった「年収をあげたい」にも分かるように
仕事は稼ぐことが重要であることが分かる。
当たり前なんだけどね。
稼ぐことが自分の評価につながり自己肯定なり、やりがいを見出すことに繋がるのであろう。
これには注意が必要で、
- 生きがいを見失う可能性がある
- 中期的にみると最適解でない可能性がある
この2つの可能性は常に意識しておいたほうがいいと思う。
仕事以外の生きがいを見つければいいのだが、1日で働いている時間が長い以上、働くことにいきがいを感じたほうが結果人生トータルの満足度はあがる。
エンジニアの場合であれば、知的好奇心を満たすためとか、チームや社会に貢献するためといったような「稼ぐ以外の何か」の存在も常に念頭におくことをおすすめする。
そうしないと、いざ稼げなくなった時に「何も無くなった」と思い一気に働きがいはなくなるし、仮に稼ぎすぎたとしても「お金何に使えばいいんだろ?」と言ったような本来の自分のやりたいことの価値を見いだせないことになる。
働きやすい環境とは?
働きやすい外部の要因は
- 勤務場所
- 職場の人
- 勤務時間
- 雇用形態
- 顧客からのフィードバックの仕組み
- オフィスの環境
- 勤務時間
- 休日の頻度
- 残業の頻度
上から順に影響が多いと思われる。
これは人によって何を重要視するかが変わるので、自分はなんの外部要因を重視しているのか?を認識することが重要である。
自己成長の場としての仕事
仕事を自己成長の場と捉えることが一番やりがいにつながりやすい。
「仕事をやり遂げたときの達成感」が65.8%もあるし、「仕事を通じた自己実現、自信の成長」をやりがいに思う人は59.6%もいる
さらに、内的要因と結びついているため、長期的に見てもやりがいが続く可能性が高い。
仕事自体に価値を見言い出しているので、スキルアップにもつながる。
これから、ますます技術は加速していくなかで、AIに仕事を奪われる懸念を抱く人も多いが、働くことにいきがいを感じるようになれば、その心配は無くなるであろう。
逆に言うと「いきがい」を仕事に変えていくことが今後重要になってくる。
自分は何をしたいのか?何に価値を見出しているのかを考え、それが実現する職場を選ぶべきなのだ。
まとめ
短期的な最適化を重視して転職しているタイプが多いことが分かった。
短期的な最適化は「やりがい」や「長期の利益に結びつかない」傾向があるため注意が必要である。
これからの時代は自分の転職の軸(内的要因と外的要因)をハッキリと意識し、天職を見つけることが重要なのだ。
そのためにも、1度自分と向き合い真に価値のあることは何なのか考え直すべきだと思う。
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